カウンセラーはどんな話も共感しないといけないの?

「カウンセラーには共感が大事」
まずは共感から始めなさいと言われますよね。

もちろんそうなのですが、
と同時にこんな疑問もよく聞かれます。

「どんなことでも共感しないといけないの?」

要は相手に共感しにくいことがあった時でも、カウンセラーは必ず共感しないといけないのか?と。

「そんな慈悲の心は私にはないわ」
「ダメなもんはダメ!共感無理!」

そんな声も聞こえてきます。

ではどうしたら解決できるでしょうか?

一般的に共感は、
相手の発する言葉に無条件に「わかるよ」と肯定すること。

しかし心理学の世界では、ちょっと意味合いが異なっています。
「あなたはそう感じるんですね」と相手に自分を無理やり合わせません。
※もちろん頷きや相槌はする前提で

「でもそれだと冷たくない?」
こんな疑問も生まれることでしょう。

しかしカウンセラーが知りたいのは
「なぜそう感じてしまうんだろう?」
と感情の奥にある本当の感情です。

下手に「それわかる!」と言ってしまうと、心の深い所が引き出せません。

さらには、
「あなたに私の辛さの一体何がわかるの?!」
と怒りを買うかもしれません。

なので表面的な共感はする必要がありません。
無理やりに相手に合わせなくてもいいのです。

そして別角度から大事なポイントとして

【ジャッジをしない】

があります。

わかりやすい例で言うと、
「好きな人にストーカーしてしまうんです」
「不倫相手との間に子供ができてしまった」

という悩みに対して、

「ストーカーは規制法により禁じられている
ダメ!ゼッタイ!」
「不倫はゲス!パートナーを傷つける行為だ
ダメ!ゼッタイ!」

とジャッジを下すと、まず共感はできませんよね。

むしろ教官として説教が始まるかもしれません(^^;)

ジャッジとは物事に善悪の基準を持つことです。

それが強ければ強いほど、共感できる範囲が狭まります。

そうなれば、相手はあなたに心を開くどころか
心のシャッターを閉ざすでしょう。

共感してもらえないと感じるからです。

ではジャッジをしないためには、どうすればよいでしょうか?

これは、
「〜せざるを得ない何かがあった」
と捉えることです。

上の例でいえば
「ストーカーせざるを得ない何かがある」
「不倫願望が出ざるを得ない何かがある」
です

心の裏側を知ることがキーポイントです。

行動→思考→感情→無意識
の順に解き明かしていく感じです。

例えば、
ストーカーする行為に対しては、
相手の行動を逐一把握しようとする

他の男(女)と会ってないかを知るため

不安を感じないようにしたい

本当は自分に自信がない

恐れや悲しさがある

という感じです。

相手の携帯を覗き見する心理も同じ構図です。

そんなふうにしていくと、どこかで自然と共感できる部分が生まれたりします。

自分が自信がない…

うん、それならわかる。
だから相手を疑うんだよね。

自分を信じられないから、相手も信じられない。

あーそうか!

だからこの人はこんな行動に出るのか…
と深い意味での共感を見つけることもできます。

なので、

共感=仏様 ではなく

その人の根っこを知ろうとすることが、共感には最も大切なことだと思います。

簡単なことではありませんが、共感について少しイメージが変わり、トライしてみようと思って頂けたら幸いです。

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