なぜ「苦手な人」が気になってしまうのか?その深層心理とは

苦手な人に会うといや~な気分になりますよね。

この文章を読まれているということは、もしかするとあなたの周りにそういう人がいて、それで悩んでいたり困っていたりするのかなと想像します。
自分じゃなくても友達がそれで悩んでいて・・というケースもあるでしょう。
 
まず「なぜ」に答える前に、「苦手な人」ってどんな特徴があるでしょうか?
よく耳にするものを挙げてみましょう。
・約束を守らない・平気で嘘をつく・相手によって態度を変える・人の悪口ばかり言う・いつもムスッとしている・態度が横柄・自慢ばかりする・すぐ感情的になる・意見を押し付けてくる・空気が読めない
これだけ見ると、なかなかの嫌な人物ですよね(笑)
 
そして、こんな苦手な人がいて困ってるんだけど・・という悩みに対して、こうやって答える人が多いのではないでしょうか?
「関わらなきゃいいじゃん!」「無視すれば」「そんなに嫌なら仕事辞めたら」
 
確かにそれは正論かもしれません。
しかしながら、そのアドバイス通りできないケースが殆どです。
むしろそれができない自分を責め、かえって苦しくなる・・・ということもあるのです。
 
では、なぜわかっていてもできないのでしょうか?
それには大きく3つの理由があります。
心理学的に説明していきましょう。
 
① 投影(心の鏡)
投影という言葉の意味は【自分自身で抑圧した部分(嫌悪感、願望など)が相手を通して反応すること】です。それで不快になる人が少なくありません。
これだけではちょっとわかりづらいかもしれないので、例を挙げて説明してみます。
あなたは「いつも自慢話する人」がすごく苦手だと仮定します。
なんか調子に乗ってて嫌だなぁ、話を聞くのも嫌だから適当に相槌打とうか・・なんてことを感じるかもしれません。
その瞬間の意識は相手に向かっていて、まさか自分の心と関係しているとは夢にも思いません。

しかしながら、投影は心の鏡です。
自慢する、つまり自分を相手によく見せることを、あなた自身が過去に「良くないことだ」とジャッジし、それを心の奥に抑圧することで自慢しなくなり、むしろ謙虚な自分が強く出ているかもしれません。
なので、自分が自慢は良くないことだ!でも本当は自分も人から良く思われたい!といった部分は自分では見えません。
その抑圧した部分が、相手を見ることで反応し、不快を感じたり、心がざわざわしているといった状態のことを投影が起きていると言えるのです。

ちなみに自慢するという心理には、今の自分ではダメという自己否定、過去のコンプレックス、人の価値を優劣でしかみれないといったものが裏側に隠れているので、大きく見せる=本当は器が小さいと思えれば、相手への見方も変わるかもしれません。
 
② 本能(恐れ)
本能とは生存に関わる原始的な脳の部分にあります。あなたが相手から脅威を感じた、恐れをいだいた時に、危険から自分を守ろうとする自己防衛本能が働きます。
例えば、怒りっぽい人が苦手だという場合、幼少期に親から怒鳴られとても怖い思いをした経験があると、大人になっても似たような場面で脳が危険を感知し、相手を必要以上に恐れるということがあります。
生理的に苦手!や言葉では説明できない嫌悪感を相手にいだいた場合は、過去にそういった苦い記憶が隠れているかもしれません。
 
③ 自分の枠(教育、刷り込み)
人間は生まれたばかりは善悪という認識は持ち合わせていません。
子どもから大人になる過程で、親や先生から「これは良い」「これはダメ」という価値基準、認知の枠組みを刷り込まれていきます。
その程度が過度に強い場合、自分自身だけでなく、相手にまでもそれを押し付けてしまうといった、いわゆる人を常識、ルールという名で裁いていく許容の狭い考えに陥ることがよくあります。
例えば、親なり先生なりが「約束を守らない子はダメな子です」と教え込んだとしましょう。それを真に受けてしまった子は、宿題忘れや遅刻などする子に対して、強い憤りを感じてしまうといったことがあります。

自分の枠に色々な縛りがあればあるほど、それを苦しいと思えば思うほど、相手にそれを求めてしまうのが人間の心理なのです。
苦手な人が多いという場合、このような枠が自分の中に強くないか精査してみるのもよいかもしれません。
 
3つの理由いかがでしたでしょうか?
全てに共通しているといえる点は「苦手は相手ではなく自分の中にある」ということです。投影、本能、自分の枠が、苦手を生み出しているといっても過言ではありません。
ですが、いままで相手に問題があると思っていた方には、この考え方は容易に受け入れられるものではないかもしれません。
しかしながら、現実問題として相手の態度や考え方を変えるのは、さらに容易ではありません。
 
なぜなら相手も相手の枠組みがあり、ともすれば苦手な人と思われている可能性だってゼロではありません。
下手に相手を改めようとして関係が悪化するリスクを取るよりは、自分自身にある苦手の種を見つけることが根本的な解決に近づける方が得策と言えるかもしれません。
 
では、最後に具体的な苦手な克服法をお伝えしていきます。
先述したように意識を相手に向けるのでなく、自分の心に意識ベクトルを向けていくことが前提になります。

① 自分を許す(OKを出す)
苦手な相手を許すのではなく、自分の中にある観念(自分が身につけた枠)を許す。
例えば、「約束を守らない人が苦手」な場合、約束を守らないことはいつ悪いと決めた?と疑ってみる。
もしかしたら押し付けられた観念かもしれない。であるならば、それを変えることも可能だ。
「約束は守るべきだ」から「約束を守るにこしたことはない」と少し表現を緩めてみる。約束の場面であえて守らない行動をしてみる。そこで自分の心にどんな反応が起こるかチェックしてみます。そしてどんな気持ちになってもそれに対してOKを自分に出してみてください。ここが大事です。
最初はかなり根気がいったり、その都度モヤモヤした葛藤も起こると思いますが、それに応じて自分の心が楽になっていく感覚も味わえると思います。
 
②言いたいことを言う
苦手な人がいて悩んでいる人の多くは、相手にそれを言えず、自分一人で我慢しています。衝突を恐れたり、嫌な人に思われたらどうしよう的な不安が我慢の原因だったりします。
しかし、その我慢を続けていると、苦しくなるし、その苦しみに誰も気づかないかもしれません。
なので、このまま我慢することの苦しみと、言ったら嫌われてしまう不安を両天秤にかけて、それを自分で選択してみてください。

そんな勇気が持てない・・・そんなあなたに贈りたい一節があります。
この言葉は、人間関係で悩んでいた僕の苦しみを解放してくれた有り難いものでした。
 
ゲシュタルト療法の創始者「フレデリック・S・パールズ」のゲシュタルトの祈り

私は私のために生きる。あなたはあなたのために生きる。
私は何もあなたの期待に応えるために、この世に生きているわけではない。
あなたも私の期待に応えるために、この世にいるわけじゃない。
私は私。あなたはあなた。
でも、偶然が私たちを出会わせるなら、それは素敵なこと。
 
いかがでしょうか。
少しドライな感じを受けるかもしれませんが、自分の心を大事にするため、相手に振り回されないために、あなたにとって良い気づきや変化するきっかけになれば幸いです。
 
最後までお読み頂きありがとうございました。
 
 

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