最近HSPという言葉をよく耳にすることが増えてきました。
書店にはそれに関する本が目立つところに平積されていたりします。
それだけ多くの方が悩み苦しんでいる人がいることが伺い知れます。
ロンブーの淳さんも自分がそうだと公表されてますね。
HSPとは「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、心理学者のアーロン博士によって提唱された概念です。
精神疾患などの病気ではなく、生まれ持っての気質と考えられています。
そして、約20%の人が当てはまるとも言われています。
大きな特徴としては
① 人目が気になり、考え込んで疲れやすい。
② 他人の感情に影響されやすい。
③ 刺激に対してとても敏感(光、音、匂いなど)。
④ 普通の人が気づかない些細なことにも気づく。
本やネットでは、HSP診断テストがいくつかあるので、自分ってHSPなのかな?と気になる方は一度試してみるのもいいかもしれません。
HSPのしんどさはその気質ゆえに苦しみやすいのはもちろんこと、それがHSPでない人たちに理解されないことがまたその悩みを大きくしている一因にもなり得ます。
「考え過ぎだよ」
「神経質だなぁ」
「嫌なら気にしなきゃいいじゃん」
HSPを自覚している方なら、上のような言葉を投げかけられたことは一度や二度ではないでしょう。
「なんでわかってくれないんだ・・・」
やり切れない気持ちになったこともあるでしょう。
冒頭でも申し上げたように、HSPは気質なので、薬で治った!みたいなことは起こりません。
ましてや努力を重ねて「何にも気にしないぞ!」と意識したところで、余計に気になってしまうのが関の山でしょう。
高性能のセンサーを常備していると思ってみてください。
なので、まず第一歩としては、
HSPは気質であることを受け入れ理解することです。
自分はダメなんだと責める必要は全くいらないということです。
責めても尚更しんどくなるだけです。
自分を責めることをやめて、心を楽にすることは、自己肯定感を上げることにも繋がります。
本当はパートナーや職場の人に理解してもらうことが理想ではありますが、自分に無いものを有るように感じ取れることは、それこそHSPぐらいでないと難しいので、まず他人のことはさておき、自分を自分で理解してあげることが先決です。
そして、次の段階では、HSP気質を活かすところに入ります。
僕の周りにはHSP傾向の強い人がいたりします。
ちなみに僕は軽度のHSPです。
なので、この文章を書きながら、読んでいる人がどこかの部分で「文長ーな」「わかりにくいな」「傷ついたわ」など思ってやしないかと思考がぐるぐる巡り、手が止まってしまうことがしばしばあります。
僕の妻は強度のHSP(診断はほぼ当てはまる)で、普段から様々なことに気づき驚くことがあります。
その分、ネイルなどの繊細さの必要な仕事をしたり、人に対して気遣いが半端ないです。
そして僕の嘘はほぼバレます(笑)
他にも、友人でピアニストやアーティストが見事にHSPだったりします。
音楽や芸術は、感性が重要視されます。
普通の人には感じ取れない、五感の鋭さが職業に活かされた好例でしょう。
しかし、これらは良い部分だけ切り取ってお伝えしています。
実際には、妻はHSPのせいで帰宅すると疲労度MAXでバタンキューで寝落ちします。神経を使いまくるからです。
HSPの知人、友人たちの話しを聞いても、人間関係がめちゃくちゃ疲れるからサラリーマン(特に営業)にはなれないというデメリットもあると言います。
物事には、一長一短があるいうことです。
今まで短の部分しか見れてなかったという人は、是非この機会に長の部分に目を向けてやってください。
個人的には、感性が活かされる仕事や趣味を持つといいなと思っています。
HSPが向く例:お花屋さん、雑貨屋さん、デザイナー、音楽家、アーティスト、美容業、カウンセラーなど
短の部分を消すことは至難の業なので、これは防御策になります。
例えば、刺激に敏感な人は、サングラス、耳栓、刺激の強い所は極力行かないなどの方法です。
めんどくさかったりしますが、これも自分のストレス度を減らせると思えば実行できるのではないでしょうか。
気を遣わないことはできないので、気を遣う場面を避けるということですね。
そして、もう一つ具体的な方法が「リフレーミング」です。
言葉の意味付けを変化させるという手法です。
できればネガティブなイメージを少しポジティブに変えていく。
例えば、HSPの繊細という言葉は、神経質、か弱い、傷つきやすいなどネガティブなイメージがつきがちです。
それをリフレーミングを使うと、「細やか」「よく気がつく」「感性が鋭い」となり、随分とポジティブなイメージが湧いてきませんか?
「他人の感情に影響されやすい」も
「他人の気持ちに寄り添うことができる」と書き換えるとHSPもなんだか悪くないなと思えるかもしれません。
リフレーミングは練習と創意工夫がいりますが、慣れてくると全く同じ言葉でも上手く気持ちを上げることもできるようになります。
僕の心理カウンセラー養成講座でも、リフレーミングのトレーニングを取り入れてます。
HSPそのものを変えることはできないので、それにまつわる言葉を楽な方に変えていきましょうということです。
長くなりましたが、少しでもHSPの方が楽になるお手伝いができたのなら幸いです。
もう少し改善したいなと思う方や、なんとか悩みを楽にしたい方は、カウンセラー養成講座、または個別カウンセリングでお待ちしています。
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